迷いながらの決断で見えてきた最後の機会としての休学-今を大事にする男子に聞いた

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白石 大樹

【早稲田大学(休学中/20卒)】【Inno-BUTA編集長】 大学受験の挫折やフィリピンでのボランティア経験より形成された《尽力》という価値基準を基に、長期インターンの紹介事業に従事。エージェントとして通算100名以上の学生とキャリア面談を実施する傍ら、NPO法人で難民支援にも取り組んでいる。

 

こんにちは、だいきです。

最近、休学する大学生の割合が増えていることをご存知でしょうか?

文部科学省が発表している『報道発表―学生の中途退学や休学等の状況について』(平成26年)によると、年間での休学率は全体の2.3%(平成24年度)となっており、1.7%(平成19年度)と比べると、割合が増えていることが分かります(まだまだマイノリティですが…)。

その2.3%の内訳を見ると、「海外留学」「病気やケガ」「経済的理由」が休学する理由の上位3位を占めます。そんな中で、休学中にNPOで長期インターンに励んできた慶應義塾大学の学生さんがいました。

休学して長期インターン、しかも企業ではなくNPOというのは珍しいと思いますが、そんな彼に、「なぜ休学したのか?休学が就活にどう影響したのか?また、彼にとって休学とは?」について話を伺いました。

清水 雄介(しみず ゆうすけ)、慶應義塾大学(文)5年。「社会の様々なフィールドで新しい価値を創造する起業家リーダーを育成し、社会のイノベーションに貢献する」NPOにて長期インターン中(4年時~)。人材育成のプログラム運営や立ち上げなどの幅広い業務に従事している。

このまま就活をしていても、きっと惰性で終わる

だいき
いきなりですが、休学を決めた動機は何でしたか?
清水さん
僕はアイセックという学生団体に3年生まで所属していました。ずっとやり続けることの大切さを分かりつつも、どこか自分の世界が狭くなっていく感覚があって。それを実感しながら就活をしていた際に、このままだと惰性で企業を選んで就活を終えるイメージが出来たので、「これは良くない」と思って休学をしました。

※アイセック・ジャパンは、126の国と地域で活動する世界最大級の学生組織AIESECの日本支部として、海外インターンシップ事業を運営する学生団体のこと

だいき
僕も休学中の身ですが、昨年度まで就活をしていた際に同じことを感じました。ちなみにですが、初めに就活をされていた時はどのような業界を志望されていたのですか?
清水さん
人材や外資系企業が中心ですね。
だいき
なるほど。それで就活をしていて違ったと。違和感を抱いたポイントは?
清水さん
ある外資系企業の人事と話をした時に、人を上下関係で測りながら、人生の勝ち組・負け組みたいな表現をされたんですね。ヒエラルキー型の競争組織に属するためかもしれません。その考え方の良し悪し関係なく、少なくとも僕はそのような見方で世の中を見たくないと思ったのがきっかけです。
清水さん
だからこそ自分はどうしたいのか、自分の職業観を深めたいというのが休学を決意した理由でした。
だいき
では、職業観を深めるという意味合いで今のインターン先を選ばれたのですか?
清水さん
そうですね。とはいえ、せっかく休学して時間的に余裕が出来たので、あんまり就活で気張らずに、今やりたいことを探して決めました。僕はアイセックの経験から、人の成長に貢献したり、ある程度の期間が決まっている中で人と関わったりすることが好きだったので、それらの観点も交えて選びました。

“人の幅×人が働く理由”の掛け算をストックすることで、枠が外れた

(ブレブレ。iPhoneの限界?それとも撮るのが下手…?)

だいき
そもそも、職業観を深めるってどういうことですか?
清水さん
自分の中では“人の幅を広げること”、“人が働く理由を沢山知ること”ですね。
清水さん
幅は種類のこと。様々な人がいる中で、何でその人がそこで働いているのかを知りたかったんです。例えば、銀行員の方々も、銀行員である理由は各個人によって全然違うはずで。その掛け算を自分の中にストックしておきたかった。
だいき
様々な生き方を知ることで、相対的に自分を見つめ直したんですね。なぜ職業観を深めることができました?
清水さん
自分は起業家育成のプログラムを運営したり、企画したりしていましたが、そこで本当に色んな人と触れ合いました。しかも、起業家って一般的な会社員と違って誰かにやらされるわけでもなく、自分でやりたいから起業するんです。そうした彼らのモチベーションや原動力、つまり働く理由をインターンで知れたからですかね。
だいき
なるほど。インターンを通して深まった職業観が、休学後の就活にどういった影響を?
清水さん
まずは枠が外れました。自分を型にはめることをしなくなった
清水さん
今まで20数年生きてきた中で、経験から形成されるステレオタイプって誰でもあると思うんですけど。例えば、自分はこういうことをしなければならないとか、こういう道に行かなければならないとか。でも、色んな人と触れ合う中で、そういう思考をしなくなりました
だいき
それは社会通念とかもですよね?大企業に行かなければならないとか。
清水さん
まさに。僕は浪人を経験して、世間的に良いとされる大学に入りました。そもそもうちの大学は凄くエリート思考が強いですし、だからこそ良い企業に行かなければならないという風潮もある。実際に周りもそういう人が多くて、どうしてもそこに囚われることが多かったんですね。先ほどお話したように、最初の就活で外資系企業を見ていたのは、その影響です。
清水さん
でも、インターン先では「昨日会社辞めました!今日から予定がありません!」という人にも出会って、確かに仕事辞めても人は死なないというか。別に就職せずに起業しても、どの道に進んでも生きていけることを実感して、本当の0ベースで自分がどうしたいのかを考えられるようになったのは、やはり大きかったと思います。
だいき
最終的に、就活軸はどんなものでした?
清水さん
何かに躓いて悩んでいる人達の力になりたいという気持ちを原動力にできることと、自分がいて心地よいと思える人や環境を軸にしていました。休学後の就活には納得感があって、入社前から自分の会社が好きと言えます。
だいき
メチャクチャ素敵ですね!!

理由なき休学をして良かった。休学することで知れた“今を大事にする”という価値観

(一生懸命に話す内容を考えて下さいました…!)

だいき
休学をする人はまだまだ少ないですが、休学に踏み切る際にネックになったことはありますか?
清水さん
僕、休学しようか結構迷って。休学の申請も、最終日に提出したんですよ(笑)
だいき
そうだったんですね(笑)
清水さん
何で迷ったかと言うと、僕の休学する理由が、本当に理由として成立するか分からなかったんですね。
だいき
どういうことですか?
清水さん
“休学”ってGoogleで調べると、「理由なき休学は失敗する」って沢山書いてあって。大してやりたいことも明確ではなかったので、「そもそも何を以てして失敗なのか分からない状態なのに、自分は失敗するのか」と、その言葉に怯えていました。でも、僕はそういう気持ちを持っていたにも関わらず、結局は我慢できずに休学したんですよ。
だいき
気持ち分かります。僕は不安を払拭するために、気持ちをパワポにまとめました。
清水さん
でも、今になって冷静に分析してみると、ネットで言われるそうした発言の大半は“やりたいことが決まっている人の意見”なんですね。
だいき
確かに…!
清水さん
じゃあ、やりたいことが明白ではない休学が良いか悪いかと問われたら、僕は100%良かったと答えます。よくある言い回しですが、どんな人も明日死ぬかもしれないじゃないですか。だからこそ今日やりたいこととか、この瞬間に話がしたい人との時間を確保することって物凄く大事だと思っています。僕は休学することで、“今の自分の気持ちを大事にする”選択肢を知れたんですね
だいき
今の気持ちを大事にしたいと思う人は、実は沢山いると思いますが、なんだかんだリスクが頭にちらつく。社会人になってから世界一周しようと思っても、仕事を辞めるリスクを考えると、やはり選択することは難しい。
清水さん
でも、そうしたリスクを最小限に抑えて踏み込むことができる大学の休学は、今の気持ちを素直に大事にする最後の機会だと思うんです。だからこそ、僕は休学することは“あり”だと思っています。何度でもやり直せる学生ですから。
だいき
今の気持ちを大事にする機会としての休学か。凄く良いお話を、本当にありがとうございました。

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