自信がない。そんな成長志向男子がもがき続ける中で見えてきた「人の可能性を拡げたい」という想い

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白石 大樹

【早稲田大学(休学中/20卒)】【Inno-BUTA編集長】 大学受験の挫折やフィリピンでのボランティア経験より形成された《尽力》という価値基準を基に、長期インターンの紹介事業に従事。エージェントとして通算100名以上の学生とキャリア面談を実施する傍ら、NPO法人で難民支援にも取り組んでいる。

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専修大学の法学部に、阿部一真(あべかずま)さんという4年生がいる。

 

彼の大学時代の経歴を簡単に紹介すると、大学1年の冬から難民支援のNPO法人でインターン後、起業家を輩出するビジネススクール、人材系メガベンチャー、休学後に研究者向けにプラットフォームを提供するスタートアップ、中高生向けにプログラミングサービスを展開するベンチャーなど、様々な企業で長期インターンを経験。他にも地方創生プログラムへの参加や、ホームパーティーの毎月開催、シリコンバレーへ渡米するなど、多種多様な行動をされてきた。

 

一重に学歴で物事を語るのは好きではないのだが、MARCH以下の日東駒専(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学の総称)に通う大学生で、ここまで精力的に活動されている方をあまり見たことが無い。やはり長期インターンをご紹介して欲しいと面談をしに来る学生のほとんどがMARCH以上であるし、他社で働く長期インターン生もほとんどが同様だ。だからこそ、彼が異質であるように感じるのだ。

 

そこで、なぜ様々な活動に取り組まれてきたのか、その動機(原体験含め)について知りたくなり、取材をしてきた。

長志向の背景

阿部さん
僕、割と頑張って専修大学に入ったんですよ。

通ってる高校の偏差値が50もなくて、日東駒専に行く人も300人いる学年のうち10人程度、早慶に行く人は浪人生含めて2年に1人いないくらい。

阿部さん
早慶に行くような人って、中高時代から進学校に通うなど、いわゆるエリート層と呼ばれる人達が多いと思うんですけど、僕は全然そんなことなくて。

反骨心というか、とにかく勉強を頑張って大学に進学して、その延長線で大学でも様々な活動に取り組んできた感じですね。

だいき
なるほど。何でそこまで成長志向が強いんですか?
阿部さん
当たり前の基準が違うんだと思います。

高校時代、親が北海道に転勤することになった彼は、東京大学(以下、東大)キャンパスのある本郷で下宿生活を始めた。東大生が半分以上いるような寮に属していた彼は、日本を代表していくような個性が強くて賢い人材に触れ合う中で、次第に自分もそういう人になりたいと思うようになった

 

家庭と学校、高校時代に依存しがちなコミュニティから一歩外れた彼は、以降、既存の枠組みから外れた視点(視座)で物事を捉えるようになる。

(地方活性化のプロジェクト写真:大学3年夏)

阿部さん
それもあるんですけど、根底には負の感情から出るエネルギーみたいなものがあって。
だいき
負の感情?

亭主関白の父、小学校の野球監督、中高時代の担任が厳しく、誰からも自分自身を承認されたことが無いと思って生きてきた彼。厳しい環境、理不尽な世界にずっと身を置いていたせいか、自分の中にある違和感や個性に蓋をして生きてきたそうだ。マグマのように溜まり続けた負の感情(エネルギー)が大学という自由環境により弾け、こうした行動力に繋がってきたというのだ。

阿部さん
僕は誰かから認められたいとか、存在価値を認められたいというのが根底にあって、外の世界に出て行ったのだと思います。

ただ、こうした動機だけだとある程度のところで止まってしまうので、僕の場合は途中で「こういうことをしたい、こういう世界になって欲しい」という感じでマインドチェンジをしていきました

2つのパターンで言語化してきた未来像

だいき
それでいくと、どんなことをしたいのですか?
阿部さん
「人の可能性を拡げられるとか、愛に溢れる社会の実現」です。高校時代に、色んな人のおかげで自分の可能性が拡がったのもあるし、同じように個性とか自分の違和感に蓋をして生きている人に対して、今度は僕が可能性を提示してあげたい
だいき
なるほど。将来やりたいことが明確にならない、どうしていいか分からないって人がいる中で、ご自身はそれらをどう言語化したんですか?
阿部さん
考えて固めるパターン×行動して固めるパターンのバランスが大事だと思っています。

彼の場合、前者は就活のES、OB訪問を通して深めていったという。ESでは、「あなたが学生時代に頑張ったこと」「なぜこの会社を志望するのか」といった問いに真剣に向き合い続けた結果、自分はどういう人生を歩みたいのか、なぜそう想うようになったのか、について思考が深ぼられたとのこと。

 

加えて、思考によって明確化された未来像の解像度を高くするために、彼は長期インターンで実践。実際、中高生にプログラミングを教える5日間のキャンプ後、自然と涙が出てくるほど感動し、「自分がやりたいことはこれだったのか」と確信に変えていった

信がない。それを克服した先に見えたやりたいこと

(村づくり・地域に関心ある同年代を集めたホームパーティー)

阿部さん
あと、僕はあんまり自信がないんですけど、自信がない自分を認めることが出来るようになったときに、自分がどうしたいのか、どんな人生を歩みたいのかを前向きに考えられるようになりました
だいき
出来ない自分を受け入れるって、簡単ではないと思うんですけど、ご自身はなぜ出来たんですか?

OB訪問時、リクルートの社員さんに「君、自信ないよね?」と言われ、衝撃を受けたという。そもそも、自信がないことを認めることは悪いことではない。誰か/何かに対して怯える必要はない。失敗をしたとしても、間違いをしたとしても、誰も怒らない。それらを認識出来たからこそ、自分を受け入れられたそうだ。

 

ただ、そこには自分を変えたいという強い想いも必要であるとのこと。彼の場合、器用貧乏でどこかやり切れない自分を紐解いた際に、人生をもっとより良くdriveさせていきたいと強く思ったという。

阿部さん
自信がない。それが根本であると確信できたからこそ、ここさえ変われば全てが良くなる想像が出来たんです。
だいき
そうして見えてきた先述のビジョンに対して、具体的にどんなことをしたいですか?
阿部さん
人のやりたいこととか個性をちゃんと承認してあげられるような、教育のモデルを作りたい。学校や塾、村…何でも良いと思っています。
阿部さん
また、大人を変えたいですね。結局、社会を作るのは大人で、かっこいい大人が少ないから、未来に希望を持てない人が多いのではないかと思っています。

大人のマインドがもっと多様性に溢れて、もっと寛容になるためにも、子どもと大人が互いに称賛し合える空間を作って、そこからかっこいい大人を育てていければと思っています!

今回は専修大学の阿部一真さんに取材をしてきた。多彩な行動を支える成長志向には、いわば自分のコンプレックスとなる「人に認められない」など、様々な原体験があった。行動をする中でそれらを克服し、同じような悩みを抱えている人達に価値を提供したいと考えるようになった彼の今後を、陰ながら応援していきたい。

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